桧村賢一によるレース展望

 名人戦が「マスターズチャンピオン」と名称を変えたのは、2014年唐津・第15回大会からだ。選考勝率のボーダーを調べてみると5.49→5.59→5.82と右肩上がりとなっている。名人戦最後の第14回大会では勝率5.20で出場できたことを考えれば、確実にレベルが上がっていることがわかる。優勝選手も初出場・初優勝というパターンが多い。それなりのキャリアを持ち、今もSGやG1で活躍中の選手が実力どおりに優勝している。
 今回の出場選手でSG優勝の実績を持っているのは19名いる。それも「往年の名選手」などと過去形で語られる選手たちではない。江口晃生(群馬)は今年の関東地区選を制しているし、今村豊(山口)西島義則(広島)など今期勝率が7点を超える選手が7名もいる(2月22日現在)。「初出場のSG覇者」というくくりでみると、矢後剛(東京)滝沢芳行(埼玉)市川哲也(広島)三嶌誠司(香川)の名前が挙がる。2回目の出場となる烏野賢太(徳島)もSG覇者の一人だ。
 ここまで出場選手のレベルが上がると、マスターズもSGやG1と同じくパワーとスピードの勝負になる。パワーとスピードの戦いなら、まくりを得意とする攻撃派の熊谷直樹(東京)山一鉄也(福岡)の評価を上げたい。