井口新田の地元ツートップがリード
安定感は瓜生、近況の勢いなら菊地

 伝統の津G1周年「ツッキー王座決定戦」も区切りの70周年を迎えた。これまでも数々の名勝負が生まれたが、真っ先に思い出すのが第53回大会だ。矢後剛がチルトを3度に跳ねて6コースから豪快にまくったシーンは、今でも語り草になっている。第47回大会でも西島義則が大外からVを飾るなど、印象的なシーンは枚挙にいとまがない。今年は一体どんなドラマが誕生するのか。話題は尽きない。
 混戦ムードが漂うが、井口佳典(三重)新田雄史(三重)の地元のツートップがV戦線をリードする。井口は大会V3の実績を持つ。今年に入って1月の津、3月の江戸川で優勝を飾り、常滑G1東海地区選、若松G1周年でも堂々の優出を決めた。リズムは確実に上向いており、地元のエースとして存在感の違いを見せつけたい。
 新田は昨年末のSGグランプリシリーズを制し、通算3度目のSG制覇。年齢を重ねるごとにターンテクニック、勝負強さに磨きがかかっている。悲願の初制覇へチャンスは十分だ。
 安定感なら瓜生正義(福岡)が一枚上。昨年のグランプリをまくりで制し、最優秀選手にも輝いた。モーター出し、テクニックに優れ、大崩れは考えられない。
 菊地孝平(静岡)は3月の唐津G1周年を制すなど、勢いがある。ボート界屈指のスタート力を活かして攻めを繰り出す。地力高い白井英治(山口)も軽視禁物だ。
 篠崎元志(福岡)篠崎仁志(福岡)原田幸哉(長崎)も虎視眈々とチャンスをうかがう。平高菜奈(香川)ら女子レーサー、羽野直也(福岡)を筆頭とした若手選手の台頭にも注目が集まる。

川尻将志(日刊スポーツ)

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